この霜川の文学の目覚めから上京にいたる経緯を――彼のおかれた生家での位置も含め――、秋声の、あるいは鏡花のそれと比べてみるととても興味深いものがあります。 なにより霜川の鴎外への入れ込みは、この時期の文学史の上でも特筆に価するのではないでしょうか。